2011/11/16
視座を変えてみる
目の前の事柄を見る目には、
「視点」
「視野」
「視座」
の3つがあると言われています。
1つ目の「視点」とは、着目している点のことで、着眼点と意味は同じです。
例えば、レストランの床が汚れていたとします。
それを発見した店員が、
「なぜ床が汚れてしまったのか?」と床が汚れた理由に着目するのと、
「なぜ床が汚れたままで放置されていたのか?」と
床が汚れたままになっていた理由に着目するのとは、
視点が違う、ということになります。
2つ目の「視野」とは、見ている範囲のことです。
サッカーを例に考えてみます。
試合中、ミスをしないようボールさばきに集中し、足元を見てプレーするのと、
ベストなパスコースを見つけるために、フィールド全体を見ながらプレーするのとでは、
視野が違う、ということになります。
3つ目の「視座」とは、どんな立場から見ているか、ということです。
ここでは、社内公用語の英語化を例に、考えてみます。
立場によって、英語化の方針を耳にした際の反応が以下のように異なってきます。
営業担当者・・・そんなことをしたら、お客様からのクレームに繋がりはしないか?
採用担当者・・・海外の優秀な学生を採用するチャンスが増えるかもしれない。
海外事業部長・・・グローバルマーケットに力を入れていくという方針が本気で
あることを現地の取引先に示す好材料になるな。
誰かをマネジメントする上で、その相手がどんな立場からものを見ているかを
理解することはとても重要です。
そのことは、上司をマネジメントする際も例外ではありません。
上司の判断の背景を理解し、次の一手を的確に打つためにも、
視座を自由に変えられるようになれば、それは大きな武器になるでしょう。
次回のテーマは、「相手の強みを伸ばす」です。
ご期待ください。