2011/11/30

強みからスタートする ①

職場では、ほとんどの人に他者と連携するシーンがあるでしょう。

そして、連携する相手に対して

(もっとこういう動きをしてくれたら・・・)
(もう少しミスを減らしてくれないだろうか・・・)

ともどかしさを感じることはないでしょうか。


相手の仕事が、自分の仕事の成果に直結してくるとしたら、
なおさら強く感じるのではないかと思います。


相手の弱みはわかりやすく、目につきやすいものです。

では、そんな相手の弱みを片っ端から指摘して、改善を促せば
問題は解決するのでしょうか?


ベストセラー『さあ、才能に目覚めよう』の著者マーカス・バッキンガム氏は、

「人は、自信を持って仕事に臨むことにより、はじめて成果をあげることができる」

という主旨のことを言っています。(※1)


(自分にはうまくできないのではないか・・・)

(こんなことをしたら馬鹿にされはしないか・・・)

そんな心理状態で仕事に取り組んでも、
萎縮して行動に迷いが出たり、弱い自分を隠そうと去勢を張ったりして、
思うようにパフォーマンスを発揮できない。

強みを生かして最高のパフォーマンスを発揮することが
さらに次の仕事に取り組む自信を生み出していくというのです。


とはいえ、本当に弱みを無視していいのだろうか?
という疑問も残ります。


その疑問に答えるヒントになるのが、経営学者P.F.ドラッカー教授の
以下のような主旨の言葉です。(※2)

「人は強みを生かしてはじめて何かをすること、何かを達成することができ、

さらなる進歩のためにいかなる弱みを克服すべきかを考えることができる」


もし、あなたが周囲の人とのかかわりを「強み」からスタートできたなら、

相手の自信に繋がり、より良い連携のきっかけを作れるかもしれません。


相手の「弱み」を一旦脇に置き、「強み」に着目してみる。

まずはそこから始めてみてはいかがでしょうか。



【参考文献】

※1『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』
 マーカス・バッキンガム著 (日本経済新聞社)

※2『ドラッカー名著集2 現代の経営[上]』
 P.F.ドラッカー著(ダイヤモンド社)